バリ島やマレーシアなどで暮らしてます

タイ・アート巡り③「バンコク芸術センター」で開催中のLGBTQ展が最高に刺激的だった

こんにちは!名古屋に滞在中のコニです。

前回の記事「バンコク国立博物館」の次にやってきたのが「バンコク芸術センター」です。

MRT「National Studium」駅の前、サイアムモールすぐそこ、入場無料!という何かと行きやすい場所にあります。

🔻場所はこちら🔻

下調べせずに行ってみたら、2019/11/23〜2020/3/1までタイや東南アジアのLGBTQ企画展が開催中でした!

それがとんでもなく刺激的で面白かったので紹介します。間に合う方はぜひ!!

東南アジアのLGBTQ展

「SPECTROSYNTHESIS II-Exposure of Tolerance (LGBTQ in Southeast Asia) 」展。
バンコク芸術文化センターと「Sunpride Foundation」主催だそうです。

Exposure of Toleranceの意味を調べてみたら、

Exposure = 暴露、発覚
Tolerance = 我慢、寛容、許容範囲

展示会を見た上での私の解釈は、「性の多様性に寛容と言われているタイでもなお、マイノリティへの差別が残っている事を露わにする」という意味合いに取れました。

また、参加アーティストさんの全てかは分かりませんが、LGBTQの方が多いようでした。(LGBTQではないアーティストがLGBTQをテーマにした作品を作る場合もあると思います)

螺旋状の円筒形の建物。
レインボーカラーの展示がさらっと置いてあって可愛い。

刺激的な作品がいっぱい!

ハイビスカスの写真

たくさんの鮮やかなハイビスカスの写真。タイ国内で撮影したものだそうです。

アーティストの解説を読むと全然違う見え方になりました。

ハイビスカスは1つの花に雄しべ・雌しべをそなえる両性花だそうです。

メッセージを要約すると、

「男性が好きなの?女性が好きなの?」と聞かれることに本当にうんざり。ハイビスカスは雄しべも雌しべもある両性の花でこんなに多様性に溢れている。誰もハイビスカスに「性別はどっちなの?」とは聞かない。私たちもそれでいいんだよ。」

という内容。

素敵なアプローチ!一番心に残った作品です。

お花xヌード

同じアーティストの別の作品。

周囲にセクシャリティを嘲笑されて受けた傷を癒すために、知っている人、知らない人からモデルを探して撮影。
撮影を通してトラウマを癒すことができたと書いてありました。

豊満な裸体群の絵

キャンバスにいっぱいの豊満な裸体群。

この感じどこかで見たぞ..と既視感を感じていたら、エゴン・シーレからインスピレーションを受けたと書いてありました!

シーレと言えば去年ウィーンでこれでもかってくらい観てきたばかり。
シーレのヌードは強烈です🔻

Egon Schiele|Reclining women

シーレに興味がある方はこちらの記事もどうぞ🔻

ウィーン美術館巡り・ベルヴェデーレ宮殿上宮の主要作品(2019年7月)

ペンギンの同性カップル

ペンギンって同性カップルもいるんですね!この作品を見て知りました。

養子をもらって子育てを頑張るペンギン家族だそうです😊

ペンギンも同性カップル


参考
「ゲイのペンギンもいます。何か文句ある?」ロンドン動物園、LGBTQを可愛いバナーで祝福HUFFPOST

観察する/される

メイクをした男性ポートレート写真の中に一脚の椅子があります。

写真に囲まれた椅子に座ることで彼らに観察される側になり、普段、私たちが外側から彼らを観察している事に気が付くというインスタレーションです。

子供→大人 洋服の変化

ベスト3入りの好きな作品です。

小さい頃は両親が選んだ女の子らしい服を着ていたのが、成長するにつれて自分らしい服を着るようになったアーティスト自身のクローゼットを展示しています。

聖家族もLGBTQ

これもベスト3入り!宗教オタクな私のど真ん中に来ました。

西洋画の定番テーマの一つ「聖家族」。幼いキリスト、養父ヨセフ、聖母マリアの家族を描いた宗教画です。

ヨセフはいませんが、聖母マリアとキリストの「聖母子像」がこちら🔻

Workshop of Giovanni Bellini|The Virgin and Child

その聖家族が「ママ&ママ&キリスト」「パパ&パパ&キリスト」になってます!!

このセンスと、一般的にタブーとされるこのテーマに切り込んだ勇気がすごすぎる。

他にも面白い展示がいっぱい

ピースフルな作品。色んなカップルがいていい、どんな組み合わせでも愛があればいいじゃない!的なメッセージを感じます。

LGBTに寛容なイメージのタイですが、タイ仏教ではいまだにLGBTQが仏門に入ることは認められていないそうです。

他にも色々。

一見なんだか分からなくても解説(英語)を読むと「そういう事か…!」と驚かされて楽しかったです。

FUKUSHIMA展もやっていた

芸術センターの地下1階と1階で「FUKUSHIMA展」もこじんまりと開催していました。

芸術センターおもしろい!

今回の企画展が私の好みにぴったりだったのもありますが、入場無料なのにレベルが高くて驚きでした。3時間くらい居た気がします。

芸術センターの地下には図書館があって、誰でもぶらりと入って読書できます。アート関係の書籍が豊富でここに一日居たいボリュームでした。

お洒落なカフェや雑貨屋さんが幾つもあるので、ガチなアート勢じゃなくてもぶらぶらしながら見て回るのも楽しいと思います。

次行ったときはどんな展示がやっているのか楽しみです!😊