ヨーロッパでノマド中のオンライン講師コニ(@koni_bali)です。
最初の都市、ベルリンに来て5日経ちました。今回はベルリンのシンボルにもなっているベルリン大聖堂(Berlin Dom)の見どころを紹介します!
目次
ドイツ最大のプロテスタント教会
ベルリン大聖堂はドイツ最大のプロテスタント教会で、歴史は15世紀に遡ります。
前の教会から現在の姿になったのは1905年のこと。その後、第二次世界大戦で114メートルの高さをもつ天蓋が被害を受けましたが、1993年に修復され現在の姿を取り戻しました。
教会としての歴史は古く、15世紀にローマカトリック教会の礼拝所として始まったという長い歴史があります。元々はカトリックで、現在はプロテスタントというのが面白なぁと。ルターの宗教改革の関係でしょうか?
プロテスタントというとほぼ装飾のない無機質な教会が浮かびますが、ベルリン聖堂内の装飾は完全にカトリック教会の豪華さでした。カトリックデザインのプロテスタント教会!? というのが面白く感じました。
建築様式はルネサンス+バロック・リバイバル
ベルリン大聖堂の建築スタイルは「ルネサンス様式」と「バロック・リバイバル様式」の二つがミックスされています。バロックのリバイバル様式とは、ネオ・バロック(Neo-Baroque)とも呼ばれ、19世紀後半に見られる建築様式です。
チケットはアプリで購入
ベルリン大聖堂は有料です(ヨーロッパには無料で入れる大聖堂も多数あるので、念のため)。
入場料は9ユーロで、オンラインで買う方法と、当日現地で買う方法があります。料金は同じ。私は当日オンラインで購入したのでその方法を書きたいと思います。
オンラインチケットは当日直前まで、ベルリン大聖堂 公式サイト(英語) から購入できます。
時間入場制になっており、13時〜、14時〜、15時〜のように1時間刻みで選択します。
クレジットカードで決済すると、すぐメールアドレスに【領収書とオンラインチケット】が送られてきます。どちらもPDF形式です。
オンラインチケットのPDFファイルに記載されているQRコードを、入場時にスマホやタブレットで提示して入場します。スタッフさんはQRスキャナーを持っているので、印刷する必要はありません。
私は当日の14時過ぎに、15時からのチケットを購入。1時間前の枠までオンライン予約できるようでした。5分前にエントランスに行ったところ、時間前でも入場できました。
購入時に(1 hour)と書いてあったので、きっちり1時間で退去しないといけないのかな?と思いましたが、出る時間については誰もチェックしていなかったので時間制限は無さそうです。大聖堂内のカフェでゆっくりするのもいいですね。
聖堂内には何がある?
大聖堂野中には【ショップ、カフェ、お手洗い】があります。
お手洗いは無料ですが、”0.5ユーロのチップを払ってくれると助かります ” と書いてありました。トイレ番の人がいる訳でもない無人トイレなので、払わなくても冷たい目で見られることはありません。(入場料 9ユーロの中に施設管理費も含まれてるよね?と思ったので、私は払いませんでした)
カフェとトイレは地下に降りた出口の手前にあります。カフェは屋内と屋外の席があり、屋外席はシュプレー川を眺める素敵な展望です。川沿いの入口から入ればカフェだけ利用することもできそうでした。
モザイク画(Dom Mosaics)
クーポラの天井近くにあるAnton v. Wernerによるモザイク画。聖書から引用された8つの絵が描かれています。
8つのモザイク画の一段下にはヨハネ(Johannes)さんのモザイク画もありました。
ヨハネさんは新約聖書のバリエーションの一つである『ヨハネによる福音書』を書いた人なので、執筆中の場面が描かれています。「Evangelist」はキリスト教の福音の伝道師という意味。この教会はヨハネ推しなんでしょうか!?
砂岩彫刻の像(Sandstone Sculptures)
モザイク画の下には、ヨーロッパを代表する4人の宗教改革者の石造があります。
4人とは、フルドリッヒ・ツヴィングリ、マルティン・ルター、フィリップ・メランヒトン、ジャン・カルヴァンのこと。この辺りはプロテスタントらしいですね!
祭壇(Altar)
白い大理石とイエローオニキスで作られた祭壇です。
祭壇の窓(Altar Window)
祭壇の上部には縦長と円形の窓があり、宗教画が描かれています。
縦長の絵には、『キリストの誕生、キリストの磔、キリストの復活』の3つのシーンが描かれています。
円形の絵には、ヤシの葉と天使(信仰)、盃を掲げる天使(愛)、勝利の旗を持つ天使(希望) が描かれています。
どうしてヤシの葉なの?と思いますよね。ヤシの葉は新約聖書に「シュロの木」としてたびたび登場する植物で、キリスト教においては「祝福」「殉教者」「信仰の勝利」などを意味を持っています。
詳しくはこちらの記事で解説しています⬇︎
『嬰児虐殺(幼児虐殺)』グイド・レーニを解説!天使が持ってる葉っぱが気になる
ワシの書見台(Eagle Lectern)
祭壇の隅には1701年に制作された書見台が置いてあります。
砂岩彫刻のレリーフ(Sandstone Reliefs)
Otto Lessingが制作した4つのレリーフです。新約聖書に含まれる『使徒言行録 (Acts of the Apostles)』のエピソードが描かれています。
これは「パウロの回心」だと思います⬇︎
こっちは「パウロの石打ち」かなぁ・・。ちょっと自信がありません⬇︎
世界最大級のオルガン(Organ)
忘れちゃいけないのが向かって左手の壁にあるパイプオルガン!世界最大級の大きさで、後期ドイツのロマン主義のデザインです。滞在中にたまたま8分ほどの演奏を聴くことができました!
洗礼と婚姻の教会(Baptism and Matrimonial chapel)
最後に、「洗礼と婚姻の教会」です。ショップの隣にあります。
祭壇左手にあった絵画。婚姻を誓う教会だけに、絵の主題は多分『カナの婚礼』だと思います。
『カナの婚礼』はキリストが起こした最初の奇跡のお話です。ワインが足りなくなった友人の結婚式で、キリストが水を上等のワインに変えるというエピソード。婚姻を誓う教会に飾る絵としてはぴったりですね。
以上、ベルリン大聖堂でもらったチラシを参考に、見どころをまるっと紹介しました。
所要時間はささっと見て10分、カフェでお茶もするなら1時間〜 くらいでしょうか。パイプオルガンの演奏が聴けてラッキーでした!
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