インドネシア語を始める前に知っておきたい17の特徴

こんにちは!

インドネシア在住・インドネシア語勉強中のコニです。

インドネシア語を勉強し始めると、「英語より簡単かも」と感じる部分もあれば、「教科書で習った表現と実際の会話が全然違う」と驚く部分もあります。

インドネシア語には、動詞の過去形がない、人称によって動詞が変化しない、冠詞がないなど、日本人にとって比較的理解しやすい特徴があります。一方で、接辞、重複、話し言葉と標準語の違いなど、インドネシア語ならではの特徴もあります。

まずは、インドネシア語を学び始める前に知っておきたい特徴を一覧で見てみましょう。

語順は英語と同じ「主語+動詞+目的語(SVO)」ただし例外あり

インドネシア語の基本語順は英語と似ていて、「主語+動詞+目的語」の順になります。

Saya makan ramen.(サヤ マカン ラーメン)
「私はラーメンを食べます。」

英語:I + eat + ramen.
インドネシア語:Saya(サヤ)+ makan(マカン)+ ramen(ラーメン)
日本語:私は+ラーメンを+食べます。

日本語とは動詞の位置が違うので、まずは「誰が+する+何を」という順番を覚えると分かりやすいです。

ただし、実際のインドネシア語では、いつも「主語+動詞+目的語」の順になるわけではありません。話題にしたいものや強調したいものを文の前に出すことがあります。

Nasi itu sudah saya makan.(ナシ イトゥ スダ サヤ マカン)
「そのご飯はもう食べました。」

Buku ini saya beli.(ブク イニ サヤ ブリ)
「この本は私が買いました。」

このように、「何について話しているのか」を最初に示す語順もよく使われます。

日本語の「そのご飯、もう食べたよ」「この本、私が買ったよ」のような感覚に近いです。

そのため、初心者はまず基本の「主語+動詞+目的語」を覚え、そのあとで「目的語や話題を前に出す語順もある」と知っておくと、実際の会話を理解しやすくなります。

過去形・未来形がない

英語の eat → ate、go → went のように、過去だから動詞そのものが過去形になることはありません。未来について話す場合も、基本的に動詞の形は変わりません。makan は makan です。

Saya makan.(サヤ マカン)
「私は食べます。」

Kemarin(クマリン) saya makan.(クマリン サヤ マカン)
「昨日、私は食べました。」

Besok(ベソッ) saya makan.(ベソッ サヤ マカン)
「明日、私は食べます。」

Saya sudah makan.(サヤ スダ マカン)
「私はもう食べました。」

Saya belum makan.(サヤ ブルム マカン)
「私はまだ食べていません。」

Saya nanti makan.(サヤ ナンティ マカン)
「私はあとで食べます。」

このように、makan(マカン/食べる)の形は変わりません。

時制/時間は、、kemarin(クマリン/昨日)、besok(ベソッ/明日)、sudah(スダ/もう、すでに)、belum(ブルム/まだ〜ない)、nanti(ナンティ/あとで)などを使って、時間や出来事の状態を表します。

つまり、「インドネシア語には過去や未来を表す方法がない」という意味ではありません。「動詞そのものに、英語のような過去形・未来形がない」ということです。

人称によって動詞が変化しない

英語では、主語によって動詞の形が変わることがあります。( eat → eats )

I eat.
She eats.

一方、インドネシア語では基本的に変わりません。

Saya makan.(サヤ マカン)
「私は食べます。」

Dia makan.(ディア マカン)
「彼女/彼は食べます。」

主語が Saya(サヤ/私)から Dia(ディア/彼女・彼)に変わっても、makan(マカン/食べる)はそのままです。

複数形がない

英語では、

  • book → books
  • student → students

のように、複数になると名詞の形が変わります。

インドネシア語では、数が変わっても基本的に名詞そのものは変化しません。

satu buku(サトゥ ブク)
「1冊の本」

tiga buku(ティガ ブク)
「3冊の本」

banyak buku(バニャッ ブク)
「たくさんの本」

sedikit buku(スディキッ ブク)
「少しの本」

一つでも複数でも「buku」のままです。buku-buku(ブク ブク)のように単語を重複させて複数を示すこともありますが、「複数なら必ず単語を繰り返す」というルールではありません。

性別を区別しない言い方がある

英語には、性別によって異なる言葉があります。

she / he
sister / brother

日本語でも区別します。

彼女 / 彼
姉妹 / 兄弟

インドネシア語には、性別を区別しない言葉があります。

dia(ディア)
彼女/彼 どちらも意味する

kakak(カカッ)
姉/兄、年上の兄弟を意味する

adik(アディッ)
妹/弟、年下の兄弟を意味する

例えば、

Dia orang Jepang.(ディア オラン ジュパン)
「彼女/彼は日本人です。」

dia(ディア)だけでは、その人が女性なのか男性なのかは分かりません。

同じように、adik(アディッ)だけでは「妹」なのか「弟」なのか分かりません。

性別を明確にしたい場合は、

adik perempuan(アディッ プルンプアン)
「妹」

adik laki-laki(アディッ ラキ ラキ)
「弟」

のように言葉を足します。

冠詞がない

インドネシア語には、英語の a / an / the に直接相当する冠詞がありません。

Saya membeli buku.(サヤ ムンブリ ブク)
「私は本を買いました。」

英語では a book なのか the book なのかを考える必要がありますが、インドネシア語では名詞を使うたびに冠詞を付ける必要はありません。

「その本」のように特定したい場合には、

buku itu(ブク イトゥ)
「その本」

のように itu(イトゥ/その、あの)などを使って表すことができます。

英語発の単語が多い

インドネシア語には、英語と形や音が似ていて、意味を推測しやすい単語がたくさんあります。

  • book → buku(ブク)「本」
  • hobby → hobi(ホビ)「趣味」
  • coffee → kopi(コピ)「コーヒー」
  • cafe → kafe(カフェ)「カフェ」
  • taxi → taksi(タクシ)「タクシー」
  • computer → komputer(コンプテル)「コンピューター」
  • information → informasi(インフォルマシ)「情報」
  • communication → komunikasi(コムニカシ)「コミュニケーション」

英語を知っている人にとっては、意味を推測しやすい単語が多いことがインドネシア語学習の助けになります。

英語だけでなく、インドネシア語にはオランダ語、アラビア語、サンスクリット語など、さまざまな言語に由来する語彙があります。

分かっている主語や目的語などは省略できる

英語では基本的に主語が必要ですが、インドネシア語では文脈から分かる情報を省略できます。日本語と似ているポイントです。

Sudah makan?(スダ マカン?)
「もう食べた?」

Sudah.(スダ)
「もう食べたよ。」

例えば、相手に聞いていることが明らかな状況なら、

Apakah Yuri-san sudah makan?

のように相手を毎回明示する必要はありません。

答える側も、

Saya sudah makan.(サヤ スダ マカン)
「私はもう食べました。」

と言わず、単に

Sudah.(スダ)
「もう。」

だけで答えることができます。

誰について話しているのかがお互いに分かっていれば、Saya(サヤ/私)や kamu(カム/あなた)などを毎回言う必要はありません。

この感覚は英語よりも日本語に近い部分があります。

「あなた」にあたる代名詞はあまり使わない

インドネシア語には、Anda(アンダ)や kamu(カム)など、「あなた」にあたる代名詞があります。

ただし、実際の会話では、相手の名前や呼称を使ったり、「あなた」にあたる部分そのものを省略したりすることがよくあります。

Anda(アンダ)
比較的フォーマルで距離のある「あなた」

kamu(カム)
親しい相手などに使う「あなた」

Bapak / Pak(バパッ/パッ)
成人男性などへの呼称

Ibu / Bu(イブ/ブ)
成人女性などへの呼称

Mas(マス)
主にジャワ文化圏などで使われる男性への呼称

Mbak(ンバッ)
主にジャワ文化圏などで使われる女性への呼称

Kakal/Kak(カッ)
年上の人などへの比較的親しみのある呼称

例えば、日本語でも「あなたは何を食べますか?」より、「田中さんは何を食べますか?」のほうが自然な場面があります。

インドネシア語にも、相手の名前や呼称を使うという日本語と似た感覚があります。

単語のもとになる「基語(kata dasar)」がある

インドネシア語の単語を理解するときに、まず知っておきたいのが「基語」です。

インドネシア語では、これを kata dasar(カタ ダサル)といいます。

kata(カタ)
「言葉、単語」

dasar(ダサル)
「基礎、基本」

つまり、kata dasar(カタ ダサル)は「単語のもとになる基本の形」という意味です。

例えば、

ajar(アジャル)
「教える・学ぶことに関係する基語」

という基語から、

belajar(ブラジャル)
「学ぶ」

mengajar(ムンガジャル)
「教える」

pelajar(プラジャル)
「学習者、学生」

pelajaran(プラジャラン)
「授業、学習内容」

など、さまざまな単語が作られます。

インドネシア語を勉強していると辞書や教材で「語幹」という言葉を見ることもありますが、インドネシア語学習では kata dasar を「基語」として理解しておくと分かりやすいです。

「語幹(stem)」は言語学ではもう少し広い概念で、必ずしも kata dasar と完全に同じものではありません。そのため、ここでは単語の基本となる形を「基語(kata dasar)」と呼びます。

インドネシア語では、基語を見つけられるようになると、知らない単語でも意味を推測しやすくなります。

例えば、

mengajarkan(ムンガジャルカン)

という単語を初めて見ても、基語が ajar(アジャル)だと分かれば、「教える・学ぶことに関係する言葉だ」と推測できます。

この基語にさまざまな「接辞」が付くことで、単語の意味や文法的な働きが変わります。

接辞によって単語の形や意味が大きく変わる

インドネシア語を学ぶうえで非常に重要なのが「接辞」です。

単語の前後に接辞が付くことで、意味や文法的な働きが大きく変わります。

例えば kata(カタ)は「言葉」という意味の基語です。

kata(カタ)
「言葉」

berkata(ブルカタ)
「言う」

mengatakan(ムンガタカン)
「〜を言う、述べる」

perkataan(プルカタアン)
「言葉、発言」

ajar(アジャル)をもとにした単語では、

belajar(ブラジャル)
「学ぶ」

mengajar(ムンガジャル)
「教える」

pelajar(プラジャル)
「学習者、学生」

pelajaran(プラジャラン)
「授業、学習内容」

などがあります。

そのため、「インドネシア語の動詞は変化しない」とだけ覚えると誤解しやすくなります。

「時制や人称による英語のような活用は基本的にない。一方で、接辞による派生や語形成は非常に重要」と理解すると分かりやすいでしょう。

単語を繰り返す「重複」が多い

インドネシア語では、同じ単語を繰り返す「重複」がよく使われます。

orang(オラン)→ orang-orang(オラン オラン)
「人 → 人々」

jalan(ジャラン)→ jalan-jalan(ジャラン ジャラン)
「道/歩く → 散歩する、出かける」

hati(ハティ)→ hati-hati(ハティ ハティ)
「心、肝臓 → 気をつける、注意する」

Hati-hati ya.(ハティ ハティ ヤ)
「気をつけてね。」

ただし、「単語を2回言えば複数になる」とだけ覚えるのは正確ではありません。

重複によって複数性を表す場合もあれば、jalan-jalan(ジャラン ジャラン)や hati-hati(ハティ ハティ)のように、重複することで意味や働きが変わる場合もあります。

受け身や対象を前に出す表現がよく使われる

初心者はまず、

Saya membeli buku ini.(サヤ ムンブリ ブク イニ)
「私はこの本を買いました。」

のような「主語+動詞+目的語」の文を習います。

しかし、実際のインドネシア語では、

Buku ini saya beli.(ブク イニ サヤ ブリ)
「この本は私が買いました。」

のように、対象を先に出す表現も使われます。

語順だけを見ると、

buku ini(ブク イニ)+ saya(サヤ)+ beli(ブリ)
目的語+主語+動詞

という形です。

日本語の「この本、私が買ったよ」のように、何について話しているのかを先に示す感覚に近い場合があります。

インドネシア語では、能動文だけでなく受け身や目的語を前に出す構文も重要です。そのため、Saya(サヤ)+動詞という形だけに慣れていると、実際の会話や文章で語順が違って見えることがあります。

話し言葉と標準語の差が大きい

インドネシア語では、教科書、ニュース、公的な文章などで使われる標準的な表現と、日常会話で使われる表現にかなり違いがあります。

以下は一例です。

意味標準形会話形
〜ないtidak(ティダッ)nggak(ンガッ)/enggak(ウンガッ)
もう、すでにsudah(スダ)udah(ウダ)
少しの間、ちょっとsebentar(スブンタル)bentar(ブンタル)
そのように、そうbegitu(ブギトゥ)gitu(ギトゥ)

例えば、

Saya tidak tahu.(サヤ ティダッ タウ)
「私は知りません。」

は、日常会話では、

Nggak tahu.(ンガッ タウ)
「知らない。」

のように言うこともあります。

直接的に言わず、柔らかく伝えることがある

インドネシアでのコミュニケーションでは、相手との関係や状況によって、断り、否定、批判などを直接的に言わず、柔らかく伝えることがあります。

例えば、次のような言葉です。

nanti(ナンティ)
「あとで」

mungkin(ムンキン)
「たぶん/もしかしたら」

これらは本来、それぞれ「あとで」「たぶん/もしかしたら」という意味を持つ言葉です。しかし、実際のコミュニケーションでは、文脈によって直接的な拒否や断定を避けるために使われることがあります。

日本語でも、「できません」とはっきり断る代わりに、「ちょっと難しいですね」「検討してみます」「また今度」などと柔らかく伝えることがあります。その点では、日本語のコミュニケーションと似ている部分があります。

「この言葉を使ったら必ず断っている」というように単純に判断するのではなく、文脈や相手との関係から意味を読み取ることが大切です。

日本語ほど助数詞を必須にしない

日本語では物や人を数えるとき、「3冊」「2匹」「5本」「4台」のように、対象によって助数詞を細かく使い分けます。

インドネシア語でも、数を表す基本的な数字があります。

satu(サトゥ)
「1」

dua(ドゥア)
「2」

tiga(ティガ)
「3」

また、数える対象によって使われる類別詞もあります。

orang(オラン)
人を数えるときに使う

ekor(エコル)
動物を数えるときに使う

buah(ブア)
さまざまな物を数えるときに使う

例えば、次のように表します。

dua orang(ドゥア オラン)
「2人」

tiga ekor kucing(ティガ エコル クチン)
「3匹の猫」

ただし、日本語ほど多くの場面で細かな助数詞を必須として使い分けるわけではありません。

日本語では「本は冊」「動物は匹」「細長いものは本」「機械は台」のように、数える対象に応じて多くの助数詞を覚える必要があります。それと比べると、インドネシア語の類別詞はシンプルです。

日本語ほどオノマトペを多用しない

日本語は、オノマトペが非常に豊富な言語です。

ドキドキ
ワクワク
キラキラ
ぐっすり
ぺらぺら
ふわふわ

このように日本語では、実際の音だけでなく、感情、状態、動き、質感などもオノマトペで表現します。

インドネシア語にも、音や状態を表す擬音・擬態的な表現はあります。しかし、日本語ほど日常的な語彙として幅広く使われるわけではありません。

そのため、日本語のオノマトペをインドネシア語に訳そうとすると、一語でぴったり対応する単語が見つからないことがあります。例えば、次のように表現できます。

「ドキドキする」
Jantung saya berdebar.(ジャントゥン サヤ ブルドゥバル)
「心臓がドキドキする。」

「ぐっすり寝た」
Saya tidur nyenyak.(サヤ ティドゥル ニェニャッ)
「私はぐっすり寝ました。」

「ワクワクしている」
Saya sangat bersemangat.(サヤ サンガッ ブルスマンガッ)
「私はとても楽しみにしている/ワクワクしている。」

「星がキラキラしている」
Bintang-bintang bersinar.(ビンタン ビンタン ブルシナル)
「星が輝いている。」

このように、日本語では「ドキドキ」「ぐっすり」「ワクワク」「キラキラ」のようなオノマトペだけで状態や感覚を直感的に表せますが、インドネシア語では動詞、形容詞、副詞などを使って、その状態を具体的に表現することがあります。

まとめ|インドネシア語の特徴を知ってから勉強を始めよう

今回は、これからインドネシア語を勉強する人に向けて、インドネシア語の主な特徴を紹介しました。

最初からすべてを覚える必要はありません。まずは基本的な文の作り方やよく使う単語を覚え、実際に話したり聞いたりしながら少しずつ慣れていくのがおすすめです😊

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